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1015段の石段を登り悪縁を払って幸福に！史跡と自然溢れる山形「宝珠山立石寺」

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１年３６５日以上お酒を飲むアラフォー女、冬の宮城・山形旅！

俳人・松尾芭蕉が残した名句でも有名な「宝珠山立石寺」は、参拝だけでなく四季折々の自然と景色、歴史に触れられる山形の観光スポット。登山口から1015段もの石段を登り切った者だけが絶景に出会え、幸福になれる！？とりわけ、雪の訪問は達成感も倍増です！冬季は防寒・雪山対策をして、また閉鎖している御堂もあるので事前チェックもお忘れなく。いざ、入山！

山形「宝珠山立石寺」とは

山形県山形市にある「宝珠山立石寺（ほうじゅさんりっしゃくじ）」は、天台宗を広めた慈覚大師円仁により貞観二年（860年）に建立された、本尊を薬師如来とする天台宗の仏教寺院。通称「山寺（やまでら）」と呼ばれ、古来より悪縁切りのお寺として信仰を集めています。元禄二年（1698年）には松尾芭蕉がこの地を訪れ、「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の名句を紀行文「おくのほそ道」に残していることも有名です。

近隣の有料駐車場に車を停め、雪道をそろりそろりと歩き辿り着いた登山口から失礼します。ご覧の通りすっぽりと雪に覆われているけど、人ひとりが歩けるほどには雪掻きがされています、ありがたいねぇ。

なお、「立石寺」への車での訪問では、近隣にいくつか駐車場があり、500円というのが基準のよう。有人・無人タイプとあり、今回は無人タイプを利用、設置される用紙に車ナンバーを記載し小袋にお金とともにボックスに収めるというものでした。日本って平和やなぁ（笑）

「宝珠山立石寺」境内散策

階段を登りきった先に立石寺御山全体の本堂にあたる御堂「根本中堂（こんぽんちゅうどう）」。日本最古のブナ材木造建築で国の重要文化財に指定されています。

堂内には慈覚大師が自ら彫り込んだとされる木造薬師如来坐像が安置され、伝教大師・最澄が中国から比叡山に移した灯をここ立石寺に分け、1000年以上も昔から絶やさず灯されたとされる「不滅の法灯」も拝することが出来るそう。また、こちらで御朱印も頂戴できます。

立石寺の守護神である「日枝神社（ひえじんじゃ）」、お寺の中に神社があるというタイプです。ダブルでお参りできるって、なんかお得感（笑）家内安全や、縁結び、商売繁盛などさまざまなご利益があります。

拝殿向かいには、古来から延命長寿にご利益があるとされる亀の形をした甲石が配され、体の部位が記される表に沿った甲羅部分にお賽銭を供えると良しとされています。後でガッツリお願いしようと思ったのだけど、この後の修行で撃沈、寄れずに帰ってしまったのでした><『やるなら今でしょ！』を改めて学んだのでしたｗ

向かいには立派な御神木、山寺の大イチョウ。1000年を超える樹齢で山形市で一番太い天然記念物だそうです。うん、お見事。爽やかな緑、紅葉の艶やかな真っ黄色、見てみたいな。

名句を残した松尾芭蕉像と句碑、写真には入っていませんが右側には旅を共にしたお弟子さんの曾良の像も並びます。（なんで撮らんかったんやｗ）

立石寺の仏像や文化財、宗教資料などが収蔵され、伝教大師像としては日本最古とされる像も残る「宝物殿」。歴史館として一般公開もされています。（大人200円、12月〜3月は休館）

写真右は、山門の向かい側にある「幸福の鐘」。ここへ向かう駐車場の近くにも同じく「幸福の鐘」があったのだ。この界隈では一般的なのかな？鐘をつくのが大好きな私、双方ともついておきました（笑）

登山口手前にどっしりと構えるは、江戸時代末期に奉納された「招福の鐘」とも呼ばれる立派な鐘楼。多くの参拝者が訪れ鐘を鳴らす除夜の鐘でも有名で、年末の「すす払い」も名物行事なんだそう。ここで立石寺のマップも確認できます。迷った時のために写メしとくのも良いかと。

「宝珠山立石寺」煩悩を捨て一段ずつ。いざ入山！

いよいよ修行山である登山口。門をくぐり入った社務所にてチケットを購入（大人300円）。ここから参道の終点とされる「奥之院」までの1015段の石段を一段一段登ることにより、煩悩が消滅され幸福になれると言われています。ゆるり歩んで往復約1時間半ほどとのこと。雪埋もれながらお天気も良好で、「ほないぐっぺか♪」と意気揚々な私。この時点ではまだこの先の困難苦難を知る術もなかった、、、。

なお、開門時間は朝8時から午後5時が通常ですが、この雪日だったので「4時までに降りられるよう」との指示を受けました。そしてなかなかの登り山道なので、杖の貸し出しあり、軍手の販売もされていたので手袋をしていないパートナーは購入しとても助かっていました（100円）。

スタート早々にこの登り階段、いやそれより何より超雪やん！普段、何もないところでも滑ったり転んだりする私はココでグッと気持ちを引き締める。

木々と岩場に囲まれた登り道。入山間もなくして右手に現れるのは、本尊は奪衣婆の石像の「姥堂（うばどう）」で、ここから下が地獄、ここから上が極楽という浄土口。

参道はしっかり階段も整備され、初っ端はさほど急ではないから普通の状況なら何てことないのだろうけど、この雪が行手を阻むのである。なんせ、ソロリソロリ。自然に沿って造られ昔からの修行の道でもある四寸道と呼ばれる参道は、一番狭いところでは約14cmほどという極狭っぷり。危険っぷり。

松尾芭蕉の名句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」はこの辺りで思い浮かび詠まれたのだろうかと、弟子たちが句をしたためた短冊を土台石に埋め石塚を建てた「せみ塚」。参道の見どころのひとつでもあり、「山寺の蝉」は日本の音風景100選に選定され、このせみ塚付近がそのヒアリングポイントだそう。情景を思い浮かべつつ…夏場にも来てみたいね。

登り進めるにつれ、雪が溶け参拝者により踏み固められ凍った石段に、手すりも持てないような危険な道が続きます。

1848年に再建されたけやき材の仁王門。左右には「邪心をもつ人は登ったらあかん！」と睨みつける仁王尊像。撮る余裕すらないｗ

歩みを進める右手には岩壁が連なる「修行の岩場」、その名のごとく古くから修行の場とされ、危険な岩場を通りお釈迦様の元に辿り着くことから「釈迦ヶ峰」と言います。転落死が多発したことから、現在は修行者以外の登山は禁じられています。山頂直下には「釈迦堂」、下った先には「胎内堂」。マジの修行のヤツやん！（笑）

立石寺には江戸時代まで12の塔中支院がありましたが現在は「性相院」、「金乗院」、「中性院」、「華蔵院」の4つの院が面影を残すのみ。写真の「中性院」には、撫でると病気が治るとされる撫で仏の『おびんずるさま』がいらっしゃいます。

「宝珠山立石寺」参道の終点、奥之院と大仏殿

登山口から雪道を慎重に歩み登り続けること30分強（思ったよりは早かった）、やっとこ辿り着いた参道の終点「奥之院」と「大仏殿」

正面向かって右側が正しくは「如法堂」という奥之院で、開山の慈覚大師が中国で持ち歩いた釈迦如来と多宝如来をご本尊とします。左側の大仏殿には、像高5メートルの金色の阿弥陀如来像が安置され、卒塔婆供養が毎日行われます。雪に覆われてまるで見えなかったけどｗ

登山口から1015段（数えてる暇なかったけど）の石段を、一段一段踏みしめ登ってきたよ！さて、幸福になれるか！なれたか！？（笑）

「宝珠山立石寺」絶景をのぞむ開山堂と五大堂

途中過ぎた「性相院」向かいの二股を右手に進めば「奥之院」へ、左手に進めば辿り着くのが「開山堂」。立石寺を開いた慈覚大師の御堂で、崖下の自然窟には大師の木造尊像が安置されます。左の小さな御堂は写経が収められる「納経堂」、やや逆光になっていますが、雪の白と空の青に赤が映えます。

開山堂を登り進んだ裏手には立石寺イチの絶景ビューポイント「五大堂」。断崖に突き出すように御堂が建ち山寺の街を一望できるのだけど、冬季12月〜3月は閉堂され入ることができませんでした；；（この「五大堂」に加え先の「根本中堂」「如法堂」同じく。）

おわりに。

登山口からスタートし1015段プラスαの登り雪道、なんとかクリアできたこと、そして無事帰還に安堵のみ（笑）

参道はしっかり整備され、普段の服装で問題なしと、本来ならそこまでしんどくない道のり。普段からスポーツをしていたりハイキング・トレッキングに慣れている人ならきっと屁の河童。運動不足の人でもまあ無理はないかと。私はというと俄然後者で、且つこの雪道に、しんどさよりも恐怖がスゴかった。登りも然ることながらなんせ下りがヤバイ！3分の1は転んでました、いやマジでｗある程度に耐えられる雪靴で行ってそのザマなので、スニーカーとか普通の靴、ましてやブーツやヒールなんて、アウトですｗｗまぁ、こんな雪の中で行く人はそうそういないと思うけど（笑）。実際この日もすれ違うのは10人にも満たないほど、彼らは完全装備でとても慣れてらっしゃる人たちのようでした。普通のファッションの私たちはさぞ滑稽に見えたことでしょう。どうもオジャマしましたｗ

雪道もなかなか趣がありましたが、雪に埋もれていなければ、自然に恵まれた四季折々の景色が楽しめ、参道随所に句碑や史跡を楽しみながら歩くことができます。通常往路で約1時間半ほどのショートコース且つ、界隈にはお土産処やグルメスポットもあるようなので、山形観光の際にはここ「宝珠山立石寺」もぜひスケジュールにも組み込んで！

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